平らかなる共病記_アラフォー満喫中

胸腺がんと向き合う30代後半の日々

君の胸腺をたべたい

いきなり気が狂ったわけでもカニバリズムに目覚めたわけでもありません。早い話、住野よるさんの『君の膵臓をたべたい』を読んだよって話です。
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実は2回目の入院(抗がん剤1クール目)の直前に買ったにも関わらず入院中に読まないで放置していたのを正月に読んでボロ泣きしました。2015年に出版され映画化までもされた作品ですので、今更感想をクドクド書いても無意味な読書感想文になるのでなぜ今更買ったのか書こうと思います。

「胸腺がん」と分かったとき、あとどれぐらい生きられるのか…みたいなことを考えたわけですが、医療の発達はすさまじく「がん」を抱えて生きていくことは結構当たり間瀬のことらしいというのが医者の説明で分かりました。会社の先輩からも同じようなお話で勇気付けられました。そこで思いついたのが「がん」で治療と聞くと『闘病』という言葉がよく使われるけれど、本当に『闘う』ことが適しているのかな?という考えがよぎったのです。病気を抱えて生きていく。病気と共に生きていく…

病気とともに生きる=『共病』

というキーワードをひらめきました。これはいい言葉かもしれない。漢字変換で出てこない熟語やしオリジナルちゃうか、とも思いましたが、結果的にそんなことはなかったようです。恥ずかしい思いしなくて良かった・・・。ネットで調べたら、『共病文庫』なる単語が出てきました。作品を知っている方には説明不要ですが、『共病文庫』は『君の膵臓をたべたい』の最重要アイテムです。その何たるかを知るために本を買ったというわけです。

言葉自体は気に入ったので僕のブログのタイトルにも使っていますが、本を読んだのは購入してから2ヵ月後ぐらいになってしまいました。

自分が「がん」という病気を抱えているからでしょうか?作品を純粋に楽しみながらも色々考えさせられるな~と思いつつ、まだまだ先だと信じていますが、死が目の前に迫ってきたとしたら自分はどんな風に日々を過ごすことができるだろうか…ということを考えさせられました。

どーでもいいですが、タイトルが「君の胸腺をたべたい」ではなくてよかったです。「膵臓」だと詳しいことはわからなくても臓器だということがわかって、それを食べたいってどういうこと?という非常に気になるタイトルになっています。しかしこれが「胸腺」だと…え?何その臓器?胸にそんな臓器あったけ?となって「食べたい」につながりません(笑) 

 

まだ作品に触れていないという方がいらっしゃいましたら、本あるいは映画(実写・アニメ)があるのでぜひ!!!!

 

ちなみに牛の「胸腺」は「シビレ」というそうです。子牛からしか取れないそうでフランス料理では「リードヴォー」と呼ばれているそうです。人間の胸腺は子供のときに免疫をつかさどる臓器と機能して大人になるころには働きを終えぺらぺらな脂肪になっているので、おそらく牛も子供のときにだけ機能している臓器なので子牛からしかとれない部位なのだと思われます(完全なる個人的な予想です)

 

ぎりぎり3日連続更新。明日は何を書こうかしら…。