平らかなる共病記_アラフォー満喫中

胸腺がんと向き合う30代後半の日々

6度目の入院…9日目『自分の癌と向き合う』

抗がん剤後の体調悪化から回復してきているので、ここいらで頭の体操もしておこうと思います。「幸せ」について考えながら、自分の癌のことについて振り返りたいと思います。たぶん前向きにもなれると思うので…。

(1)がん告知を振り返る

「胸腺がん」が見つかったのは34歳の夏。耳慣れない胸腺という臓器にできた癌で、希少がんの1つと言われてもチンプンカンプンでした。見つかった時点で『握りこぶし1つ分』ぐらいの腫瘍が胸腺にできていて、肺やリンパに浸潤していました。いわゆる「ステージ4」です。

癌と告げられたときは本当にどうしようもなかったです。涙はボロボロこぼれてくるわ。いつ死ぬんだろう、いつまで生きられるんだろう…そんなことばかり考えてました。でも、そんな状態が長く続くことはなかったです。

自分に癌が見つかったことを隠すことなく色んな人に伝えたら、優しい言葉かけてくる人がめちゃくちゃ多くて、嬉しくて嬉しくて。癌が見つかったときの衝撃よりもそっちの方が生きててよかったな~と思えたから今があると思います。

(2)治療のほどは?

癌によっては外科手術や放射線、その他にも様々な治療がありますが、僕の場合は化学療法オンリーです。すべて❝最高の治療❞である「標準治療」ってヤツなので、全部保険適用です。本当にありがたいことです。

  1. 「カルボプラチン」+「アブラキサン」を6クール(点滴)
  2. 抗がん剤後→経過観察→7か月後ぐらいに再拡大を確認
  3. 「レンビマ」(飲み薬)量を調整しながら8か月
  4. 副腎と胸のあたりのリンパ節に転移を確認
  5. 「カルボプラチン」+「カルセド」を開始(点滴)

癌を見つけてもうすぐ2年。先のことは全然わかりませんが、治療を続けながらでもそれなりに元気に過ごせてたら上等じゃないでしょうか?

(3)開き直り上等!

癌になって思うのは「どうして自分が…」だと思います。自分に癌ができたことがわかったとき、色々なことが頭をよぎると思います。

でも、自分の努力とかでどーしようもないことって割り切るしかないと思うんです。暴論ですけど、遅かれ早かれ人間だれしもいつかは死ぬんだし、くよくよしたってしょうがない。治療できるうちに見つかって今もめげずに生きてるんだったら十分じゃね?と心の中で思うようにしてます。マンガじゃあるまいし、機械の体を手に入れたりできませんからね。機械の体が幸せかどうかもわかりませんが…。

(3)幸せって?

「癌が見つかった」時点を『0(ゼロ)』に考えれば「幸せ」ってやつがいくらでも見つかるんじゃないだろうか…。そんなことを最近は考えています。

癌を伝えたあとにくれた優しい言葉。治療を続けながらも日々生きていられること。仕事もできて、休みの日にはのんびり過ごせて、銭湯いったり、友達とたわいない話をしたり、ゲームしたり、コンビニのスイーツで満足したり。家族とご飯食べて、たまに贅沢して、映画を見たり、youtubeでおもろい動画見たり、料理が上手にできたり、エレクトーンの発表会があったり、スマホを新しく買い替えたり、新しい知り合いができたり…

あげたらキリがありませんが、癌になってからでも人生は続くもので、辛いばかりじゃなくて、楽しいことや嬉しいこともごまんとある。気づいてしまえばこっちのもんです。まぁ、よく忘れちゃって『ツライツライ病』にかかっちゃうんですが、そのたびに思い出すのもまた一興です。

もちろん、過去に戻って「癌にならなかった人生を歩み直せる」というのならそっちを選ぶでしょうけど、今こうやって、こんなこと考えてる自分は唯一無二の存在なわけなので、こんな自分を好きになって生きていこうと思います。

 

おっ!だいぶ前向きになってきましたね。もうしばらくは入院生活が続きますので、この気持ちを忘れずに過ごしていきたいと思います。

 

今日はけっこう歩けた。明日も頑張ろう!

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