平らかなる共病記_アラフォー満喫中

胸腺がんと向き合う30代後半の日々

がん治療は終わりの見えないマラソン…でもそれは人生そのものだと思う

抗がん剤「TS-1(エスワンタイホウ)」も18クールを終えて19クール目に突入となります。1年以上もがんの進行を抑えてくれていて何よりも感謝です。

今日は診察の際に先生に自分の状態ってどう評価したらいいんでしょうか?と聞いてみたところ。「薬で進行を抑えられている状態だから、これをできるだけ長く続けていきましょう」という話でした。

先生ががん治療をマラソンにたとえて話しをしてくれました。別に42.195キロを走りきろうというものではありません。終わりのないマラソンです。でもそのマラソンは休んでもいいし、急ピッチで動いてもいい。そんな競技とは別物のマラソンです。

終わりの見えないマラソンですが、終わりが見えてしまうとゴールはたぶん避けては通れないアレだと思うので、できるだけ長い間コース上にいたいという気持ちです。

よくよく考えると別にがん治療じゃなくったって人生そのものがマラソンだし、別に大したことないかなって風にも思います。

コース上にいる間に何ができるか?何をしたいか?何をするのか?

はじめに【重曹クエン酸水はがんに効かないとブログを書いたら根拠を示せと絡まれた話①】

~はじめに~

一部ネットで万能薬のごとき扱いを受けている「重曹クエン酸水」。水に重曹(炭酸ナトリウム)とクエン酸を加えれば誰でも簡単に手作りすることができる炭酸水だ。これが腫瘍(がん)に効くと一部のインフルエンサーやその賛同者たちによって発信・拡散されている。

私自身は2020年8月に胸腺がんが見つかってから、抗がん剤による治療を続けているが、主治医や看護師から「がんを治すために重曹クエン酸水を飲んだ方がいいよ」とは一言も聞いたことがない。そのため、エビデンス(科学的根拠)が確かな標準治療から遠ざける悪質なデマだと判断している。

 

自分の思いをつづるため

【がんは消えないし、効かない!!!!!!!!】重曹クエン酸水に決着を付けよう!

hira441taira.hatenablog.com

というタイトルを付けてブログを公開した。このブログを書くことで自分の中で「重曹クエン酸水」に決着をつけたつもりでいた。だが…

 

X(旧Twitter)でブログを共有すると、とあるアカウントから『デタラメだ』と“指摘”を受けた。重曹クエン酸水が❝がんに効かない❞と断言するからには『効かないという根拠』を示せというのだ。根拠が示されない限りは「がんに効かない」と断言することは❝デタラメを拡散している行為だ❞という指摘である。

 

自分の考えを何度も示したが、お相手はわずかな理解を示すこともなかった。こちらを一切考慮しない指摘に冷静でいることができず、売り言葉に買い言葉、ド正面から嫌味な言い回しを使ったりもした。その点は反省している。

 

しかし、そもそも医薬品ではない単なる手作り炭酸水にエビデンスを求めること自体がナンセンスではないだろうか?製薬会社や病院が儲からないからという陰謀論は抜きにして、効果が示されているのであれば既に治療に取り入れられているはずだ。

現状では効果が示されていないものについて『効果がないことを証明しろ』というのは、俗にいう「悪魔の証明」以外のなにものでもない。ましてや、ただでさえ一患者に過ぎない私に一体何を提示しろというのだろうか?

 

そんな思いを抱えながらお相手とやりとりをした。そのやりとりの回数は自分史上最多となったが、微塵も建設的な会話にならなかった。これ以上は自分が狂ってしまいそうな感覚さえあったので、納得は得られなかったが会話を切り上げた。

 

残ったのは人生最大の徒労感だけだった。

 

すでに終わったことではあるが、このままではふとした瞬間に思い出し、イライラが募ってしまう。いつかそのイライラが全く関係のないところで爆発してしまっては家族や友人に大きな迷惑をかけてしまう恐れもある。この件を糧に、教訓を見つけ、自分の考えを深めたい。『転んでもただでは起きない』この精神で1つ1つ整理していく。

 

【目次】(後日公開予定)

  • 第一章_表現の自由はどこ行った?あえて言おう!根拠はないが理由はある
  • 第二章_ぶっちゃけどっちもどっちだけど…どっちの粘着ショー?
  • 第三章_「話せばわかる」は…絶対的な価値観ではない
  • 第四章_飛び火したエンハーツ
  • 第五章_反医学、反ワクチン、反科学に堕ちる理由の1つが見えた気がした

私にとっての黒歴史(問題となった一連のポスト)第三者からは2人がなぜムキになっているのか首をかしげたくなるレベルのやり取りです。相互理解が全くできない人間同士の不毛な会話を見てみたい方は自己責任でお願いします。

 

すべての始まり↓

 

 

第四章の元凶↓

 

 

(自分)史上最大の無意味なやり取り↓

 

【がんは消えないし、効かない!!!!!!!!】重曹クエン酸水に決着を付けよう!

極々一部で万能薬のごとき扱いを受けている「重曹クエン酸水」なる飲み物。自宅で水に重曹(食用)とクエン酸を混ぜて飲むだけらしいのですが、これを飲めば体調がよくなり、がんまで治るというのです。

(@д@)「バカにしないでほしい。炭酸水にそんな効果はない!」

↑僕はこの意見です。

そういう主張を繰り返している一部の人には小学生か中学生の理科からやり直してほしいぐらいなのですが…思い込んでいる人には何を言っても意味がない。自分は間違った科学知識でデタラメを言わない人間でありたいので、どんな考えで主張をしているのか推察してみたいと思います。

 

X(旧Twitter)で「重曹クエン酸水なんて飲まねーよバカ」みたいなつぶやきをしたら「愛と調和おじさんひろみち(省略)」という人物から「これを沢山見れば体内環境がどうなって癌が消えていっているかが簡単にわかります」というメッセージをいただきました。

ご丁寧にご案内いただいたので、アメブロに書かれたページを見てみましたが意味不明でした。なぜか『緊急時以外は西洋病院を避けて』と病院嫌いなことはわかりましたが…。

 

なので…(@д@)「あなたの言うことに微塵も価値を見出せない。がん患者を食い物にするな!」と言ってみました…そうすると案内されたのが厚労省のページです。

 

https://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1e18.pdf

厚生労働省が2006年に公開したと思われるページ)

腫瘍崩壊症候群というものを説明するページです。これによると腫瘍崩壊症候群とは「がん治療」のときに腫瘍(がん)が急速に死滅する時に起こる症状とあります。がん細胞の死がい(成分)によって腎不全など色々な状態が生じることだそうです。

その色々な状態のなかには「代謝性アシドーシス」という血液が酸性になってしまう症状もあるようで。その治療のためにクエン酸塩、重曹を服用すると説明があります。

※人間の血液は弱アルカリ性に保たれている

厚労省の資料のどこを見ても「重曹」または「クエン酸」が直接的にがんに効果があるということは一言も書いていません。これを読んでなぜがんが消えると考えたのでしょうか?本当に意味が分かりません。

 

ひろみちさん(省略)はさらに続け…「人間は本来、野菜からビタミン・ミネラル・重曹クエン酸成分を補って健康を維持しています」という発言が飛び出します。

【野菜から重曹クエン酸成分?】僕には理解できない思想と認識をお持ちのようなので、普段どんなポストをしているのか覗きに行きました。「学校教育では教わらないが、自然界の野菜には重曹成分(重炭酸イオン)が絶妙な濃度で含まれている」という発言も見つけました。こりゃもうお互いが理解しあうのは無理です。僕とは違う世界で生きていらっしゃるようです。

 

僕が願うのはただ1つ。このような間違った科学認識を持つ人の主張を真に受ける人が少なくなってくれることです。

 

重曹クエン酸水(しょっぱい炭酸水)の健康への効果を考えるとするなら…

炭酸水なのでお腹が膨れる。ダイエット効果が多少あるかな?ぐらい。

どか食いしてるような人にはいいんじゃないでしょうか?

逆にナトリウム(塩分)があるので、飲みすぎると塩分過多でそっちが問題になるかも

 

将来、研究のはてに重曹クエン酸水ががんに効果を示したという確かな医学的知見が示されれば話は別ですが、ぼくは重曹クエン酸水を一口たりとも飲むことはないでしょう。

コーラや三ツ矢サイダーとか炭酸ジュースとかは飲みますよ。おいしいので。

ヤバイ一般社団法人もあるんだな〜

よくやってる「抗がん剤」をキーワードにXで検索。その際にひっかかってきた一般社団法人の話です。

あえて名前は避けますが…

香害や医薬品の環境中への排出を問題視するのが目的の1つのような団体のようです。代表がABEMAニュースかなんかにも出たとかで紹介されていました。

よくよくその団体の活動を見ると、医療機関ではないのに、治療方法のようなことを販売しています。「生活術」としていますがけっこー黒よりのグレーではないでしようか?

また、もっともひっかかったのが、化学物質過敏症を問題視しながら、バリバリの化学物質と思われるサプリメントの販売を行っている点です。

一般社団法人とついてると『まとも』そうに聞こえますが、悩める人を食い物にするタチの悪い存在はどこにでも転がってるということですね…たぶん

クソみたいな輩もいる

人間、嫌なところもあれば、いいところもある。

嫌なところが目立つ人とは関係をうす〜くしたいものです。

SNSなんて特にそうで、あり得ないぐらいこっちの趣旨を理解しないコメントを付けてくる人がいるんですけど、相当なストレスを感じます。

マジで

非科学的な人間の思考回路の一端を知れたのはよい経験ですが、こんな人間が隣人だったらサヨナラするわ!と思わせてもくれました。

クソみたいな輩もいるということがわかりアンハッピーです!

SNS上で議論することの不毛さよ

顔がわからない相手と健全な議論をすることは100%無理なことだと感じるできごとがありました。

僕にとって普通の会話とは、相手のことを考えて発言するし、自分とは違う考えをもってはることも考えた上でやり取りします。違う意見も一部受け入れながら話を進めていくことができます。

 

ですが、SNS上で顔は当然知らない。プロフィールもさっぱりわからない。やりとりも初めて、こっちの考えをまったく考慮してこないような人とは会話が成立しないことがわかりました。

まして、相手は知識マウントを取りたいのかな?と思うようなこともあり、何度かやり取りしてみましたが、こりゃためだとなりました。

「はいはいそうですね。」

そんな気分にさせられて、本当にコミュニケーションって難しいですわ