平らかなる共病記_アラフォー満喫中

胸腺がんと向き合う30代後半の日々

【癌】たぶん本当に必要な情報は「ステージ」とか「余命」じゃない

日々がんという病気との向き合いについて考えているのですが、今日は治療にあたって本当に必要となる適切な情報とは何かについて考えてみたいと思います。

 

がんが見つかるきっかけは大きく3つあると思います。

(1)定期検査(会社でやる健康診断など)

(2)がん検診(自治体など推奨)

(3)別の病気や気になる症状がきっかけでの検査

どのパターンにせよ、医者から「あなたはがんかも知れません。詳しく検査してみませんか?」と言われたら「ナンデ自分が?まさか自分が」となってしまいます。100人いたら100人が程度の差こそあれショックを受けることでしょう。まさに青天の霹靂といったところだと思いますが、大切なのはそのショックからどう立ち直って病気と向き合っていくかです。

ショックから立ち直って、病気と向き合っていく上で第一に邪魔になってくるのが、情報です。がんと言えば<死と直結してしまイメージの強い病気>です。どうしても『ステージ』と『余命』が気になってしまって、もしステージ4などと診断されようものなら、すぐにでも死ぬんじゃないだろうかと思ってしまうことでしょう。僕も実際そうでした。

3年たったいま思うのは、ど素人が「ステージ」を気にしたってどうしようもない。治療をする前から「余命」を気にしても無駄無駄無駄ってことです。

「ステージ」なんてものは、がんの状態とどういう治療をおこなうべきかを考える指標のひょうなもの。ステージ4=末期がんではないし、ステージ4だからって治療方法が0ではない。

「余命」にしたって、よくイメージされるのが、がんの告知と同時に余命が宣告されるもんだと考えている人がいると思うけど、あったとしても非常に稀だと思う。見つかった時点で手の施しようがないほど進行していたら別ですが、そんな状態の人は食事もできないなどもっと深刻な問題抱えていると思います。検査結果の時点で余命を言う医者がいたらヤブ医者ですよ。だって治療する前から無理ってことを患者にいうなんて職務放棄も甚だしい。まだ小学生なのに、東大の受験に合格は無理と言っているようなもんです。

ネットでよく見る「余命3か月と言われたけど、がんが治った」とかの書き込みは大概、余命と生存率を間違えているとか患者側の勘違いが多いと思います。

 

なので、ステージとか余命なんてものは、がんの治療をはじめていく患者の第一歩目としては邪魔以外の何物でもない。ステージや余命でぐだぐだ考えて、自分でかってにネットで調べて、不安を増大していくバカなことはせずに、やることは簡単です。

  1. 主治医に相談する
  2. がん相談支援センターで専門の看護師の方に相談する
  3. 加入している健康保険をチェック
  4. 民間の保険に入っているならそれもチェック

他のことはまだ何もしなくていい。自分の不安をプロにぶつけて悩みをときほぐしていきましょう。幸いなことにがんという病気は見つかった時点で明日すぐに死ぬような病気じゃありません。じっくりと腰をすえて向き合っていくべき病気です。不安はあれど焦らない。それが一番だと思います。健康保険で行える治療=標準治療であれば、お金もふざけた金額にはなりません。

 

がんの告知を受けて、すぐにやってはいけないこと

  • SNSなどネットで調べる・意見を聞く・相談する➡デマ・嘘・詐欺まがいな治療が多すぎる…騙されるぞ!
  • カゾク・トモダチに治療法を相談する➡困らせるだけ、普段通りのやり取りをこころがけよう。それが安心につながる。
  • 仕事をやめる➡まだ早い。治療方法も決まっていないのに早まるな!
  • 治療法を探す➡時間の無駄。病気の詳細を何もわかっていない人間ができることは少ない。病気に対して不安が増すだけ
  • がんに関する本を読む➡まだ早い。心を落ち着けて冷静に受け止められるようになってからの方がいい。本だったとしても心の隙間を狙っていい加減な治療法をすすめてくるようなものも多い

不安な時は何をしてもダメ。ステージとか余命に心を乱されないようになってからが第一歩。落ち着いて病気と向き合っていきたいところです。