平らかなる共病記_アラフォー満喫中

胸腺がんと向き合う30代後半の日々

AYAweekだから考えるAYA世代のがん~30代編『冷静さを失うな!』

AYA世代のがんのことを考える1週間。AYAweekが始まりました(きのうから)。自分が当事者になるとは思ってもいなかった人生ですが、なってしまったことを受け入た自分としては、この機会に色々書いてみようと思います。

AYA世代ってなんじゃらホイといいますと、

Adolescent and Young Adult(思春期・若年成人)の頭文字をとった言葉です。思春期(15歳~)から30歳代までの世代を指していということですが、難しく考えずに、ざくっと若い年代でがんになる人の話だと思ってもらえればと思います。統計的に日本人では、AYA世代にあたる年間2万人の方ががんの診断を受けるようです。脅すようなことを言ってしまいますが、もしかしたら自分の身近な人ががんと診断される可能性は少ないですがあるわけです。

 

僕は34歳のときに、胸腺がんが見つかったわけですが、それまで自分にがんが見つかるなんて夢にも思ったことはなかったです。それが、ある日突然「がんの可能性が高いものがあなたの体に見つかりました」と言われるのですからたまったものじゃありません。

それまでの人生において「癌」は死と直結するイメージがあったわけですから、もう目の前まっくら。いくらCMとかで「がんは早期発見で治ります」なんて言われたって、自分の身に降りかかったら冷静でいられるわけありません。ですが、「明日にも死ぬ」とかではなかったのでなんとか持ち直して今に至ります。

僕の場合は「がん」よりも「尿路結石」の痛みで「がん」を考える余裕がなかったのが幸いしたのかもしれません。死のイメージよりも、直接的な痛みが冷静さを与えてくれて、取り乱すことなく色々と病気のことを考える時間をくれました。

 

今から考えると、冷静に病気のことを考えたこと、取り乱して手当たりしだいわけのわからん治療法に手を出さなかったことが功を奏しているのかもしれません。見つかったときは肺の上のあたりに『こぶし大』ぐらいの腫瘍ができていたのが、小さくなって転移はあるもののコントロールできているのですから。

 

何はともあれ、冷静でいること。自分を失わないこと。「これをやれば治る」などの甘い言葉に惑わされないこと。ツライこともある程度受け入れること。

そんな感じで「がんと共にある生き方」ってのができるんじゃないかなと思っています。