平らかなる共病記_アラフォー満喫中

胸腺がんと向き合う30代後半の日々

最初に余命を知らなくて良かった

4番目の抗がん剤となるTS-1でのがん治療も早いもので17クール目となりました。今年8月に迎える胸腺がん発見4周年まで、油断せず過ごしていきたいと思います。

薬を変更し、量を調整し、がんをコントロールし続ける。根治ができなくても、病気を抱えていても、こうやって日々生きていけるというのは感謝の毎日です。

そんななかで、自分にとってよかったことを改めて考えてみると…最初、がんの告知を受けた際に「余命」を伝えてもらわなかったことが大きいと思うようになりました。

がんが見つかったころ、胸腺がんステージ4ということに驚き、自分でネットで調べるまくりました。がんの進行が早く手術もできないので、そう遠くない未来に「死」が待っているのではないか…そんなことも考えました。「余命」が気になって、当時の主治医に母が同席するなかで涙ながらに聞いたことを覚えています。

主治医は5年生存率を参考程度に伝えるだけで、けっして余命を答えることはありませんでした。治療の必要性や、がん治療を続けながらも仕事もできるし、社会に復帰できることを伝えてくれました。

主治医が伝えてくれた通り、仕事もしなが私生活もほどほどに充実した毎日が過ごせています。

もし余命を聞いて、自分の命の残り時間を意識しすぎていたら…冷静な判断ができず、あの手この手を模索していたかもしれません。なかには「がんが消える」との宣伝文句に踊らされて、効果が定かじゃない治療にも手を出してしまっていたかもしれません。

そうなることなく、きちっとした標準治療でがんもコントロールできている。医療に感謝です。治療の効果を最大限受けるために日々の食事や生活にも気をつけねばなりません。