【注意】ぶっちゃけ、森永卓郎さんの悪口のような書き方をしているところもあると思うので目に入れたくない方はブラウザバックしてください。
さて、自身のがんを公表した森永卓郎さん。闘病を続けながらお仕事もされていて、書店に並ぶ書籍の売り上げは良好なようです。
もともと知名度がある方でしたので森永さんのがんに関する記事もけっこうな頻度で目にします。公表された当初はテレビ番組に出たり、最近でもラジオでしゃべったことがネット記事になっていたり、誰かのyoutubeチャンネルで配信に登場したり。本当にアチコチで見る機会があります(僕は極力目に入れないようにしています)。
例えばヤフコメやXのコメントを見ると、森永さんの姿に勇気をもらっているという人もいます。闘病を続けながら仕事を続けて、歯に衣着せぬ物言いが人気の秘訣なのでしょう。
そういう面があるのもわかりつつですが、僕は森永さんの記事を見るのが不快で仕方ありません。自分の中でその不快な気持ち、嫌な気持ちを抱えていると爆発してしまいそうなので、書き出してみたいと思います。
大前提として同じがん患者として森永さん自身の治療は応援しています。その上で不快な理由があることも整理してみたいと思います。
【不快な理由①】顔写真を見せられるのが嫌
記事を見る限り森永さん自身が写真を提供しているようなのですが、ネットで色々検索している時、森永さんの顔写真入り記事がドーンと目に入ることがあります。痩せこけているのがわかるものとなっていますが、これを見ると「いつかお前もこうなるんだ」と言われている感じがして嫌な気持ちになります。
被害妄想と言われればそれまでなのですが、嫌なものは嫌なのです。見なければいいのはその通りなのですが、ネットを使っている以上避けようがないので困っています。
【不快な理由②】主治医の話はどこ?報道される割に客観的視点が無い
これが最大の理由かもしれません。
森永さんが言うには当初は「膵臓がん」だったが、がん遺伝子パネル検査を受けた結果「原発不明がん」だったことが後にわかったとのこと。当初は「アブラキサン」「ゲムシタビン」という抗がん剤を打って死にかけた。「原発不明がん」とわかってからは今もその治療をしているのか知りませんが、去年8月の婦人公論の記事では血液から免疫細胞を取り出して培養する「免疫療法」を2週間に1度、「オプジーボ」を4週間に1度行っているということです。
森永さんの発信自体を止めることはできませんが、保険適用されていない治療法を公言している人の言い分をそのまま垂れ流すメディアに嫌悪感しかありません。
患者(森永さん)の言い分の裏はとっているのでしょうか?報道はしないまでも、森永さんの主治医に話を聞いているのでしょうか?客観的な視点はどこにあるのでしょうか?
僕自身の経験からですが、患者の解釈が間違っていること往々にしてあります。
最初は「来年の桜を見るのは無理でしょう」、「余命4か月」以上生きているのだから今の治療が効いているからいいじゃないか!という意見もあるかと思いますが、余命を言われたのは本人の話です。悪く言うようですが盛っている可能性は?最初の抗がん剤はすぐにやめたという話ですが、それがある程度効果があったから今がある可能性は?治療に関係なく森永さんの場合は進行が遅かった可能性は?
患者1人のケース(この場合は森永さんのケース)だけで「ある治療」の効果があったとは必ずしも言えないことは注意が必要です。
森永さんに関する報道を目にして一番懸念するのが、他のがん患者さんに影響が出ることです。
「森永さんがこう言っているから私にもオプジーボを」とか、患者さんの周囲の方が「森永さんがこんな治療をしていたからどう?」と勧めたりとか、患者にとって不利益になりかねないことが満載なのです。
情報発信の影響は知名度がある方はなおさら。本人は死ぬまで発信を続けることを公言されているので、今後もご自身の闘病に関する発信は続くことになると思いますが、鵜呑みにする方が一人でも減ることを願うばかりです。
【不快な理由3】森永さんの発言の節々から医療不信が見える。
プレジデントオンラインの対談記事の中に以下の文が出てきます。
【森永】私は100人近いお医者さんと、自分の病気について話をしています。それでわかったことは、お医者さんによって考えや言うことがバラバラだということ。そこから「本当のことは誰にもわからない」ということがわかりました。
(記事2ページ目冒頭)
100人近い医者と話をしたということですが、セカンドオピニオンを100人近い人数受けたのでしょうか?保険が効きませんので300万~400万円ぐらいでしょうか…金持ちしかできませんね。冗談です。
婦人公論の記事にはサードオピニオンを受けたことまで書いてありますので、おそらく森永さんの仕事関係や交友関係のなかで医者の知り合いがいて話をしたということでしょう。これも一般人にはとても真似できない話ですね。
記事の内容に戻りますが、医者の「考えや言うことがバラバラだ」ということですが、そりゃカルテも見ずに患者が自分の病気を話すことでできるアドバイスなんてしれてます。どんな医者に聞いたか知りませんが、がんの専門医でも適当なことは言えないでしょう。この記事の対談者も医者ということですが、色々とつっこまないのでしょうか?
さて、この記事の他の文面も見ていると医療不信をアチコチから感じられます。そして、俺は賢い人間だから医者の言うことは聞かないぞ。俺は医者に言われた余命から長く生きているからそれが証明だとでも言いたいようです。
↑この見方はバイアスがかなりかかった僕の見方ですが、大真面目に記事を読んだらそう読み取れてしまうのです。
書いているときりがないのですが、不快な理由3点をあげました。
こうやって整理してみると、改めて森永さんの病気に関する記事は読者にとって害の方が大きいと感じます。他人の迷惑を一切考えずに自分勝手に生きるためのアドバイスとしては完璧なんでしょうが、僕としては見る人が減ってくれた方が嬉しい部類の情報です。
ソースは載せといた方がいいと思うので一応のせておきます。
婦人公論の記事
森永卓郎「ステージIVの膵臓がん。来年の桜は見られないだろうと言われても、抗がん剤治療、オプジーボ投与で〈後始末〉のために」(婦人公論.jp) - Yahoo!ニュース
プレジデントオンラインの記事
末期がんでもタバコはやめず、30日間徹夜で仕事…森永卓郎が辿り着いた「女性を口説く」と「がん治療」の共通点(プレジデントオンライン) - Yahoo!ニュース