自分の病気のことは置いといてまた、森永卓郎さんに関することをブログで書くことになりました。1人のがん患者としては彼のがん治療のあり方、考え方、知識が広まったら社会にとって悪影響があると思うからこのようにブログを書いています。
問題と思ったのがこちらの記事
森永卓郎さんの闘病が示した新しいがん治療「最期までやりたいことをやる」が医療界に与えた影響（FRIDAY） - Yahoo!ニュース
こちらの記事の一文には
森永さんの生き方はがん治療の在り方に一石を投じるものとなり、多くの医療関係者が「学ぶべき点が多かった」と語っている
とあり、函館稜北病院総合診療科総合診療専門医の舛森悠さんの言葉で語られています。きちんとした病院で働かれるお医者様だとは思いますが、森永さんの書籍を読むなりしたうえで森永さんの生き方はがん治療の在り方に一石を投じるものとなったと考えられているのだとしたら、もう一度書籍を読み返されることをおすすめします。標準治療を否定し自由診療万歳というのであれば別ですが…
死ぬ直前まで仕事をしていたら偉いの？
社会に認められるの？
がんのステージ４でも治療を続けながら仕事をしている人なんていくらでもいるのに…？
森永さんの姿を見てがんでも働いていてスゴイ！学ぶべきことを多くあると思う人がいても良いとは思います。ですが、医者が「がん治療のあり方に一石を投じるものとなった」と思うようなことが、いったいどこにあるのか…ご教授願いたいものです。
僕からすると治療への向き合いかたから学びたいと思うようなことは何一つありません。逆に有害だと思うものが多い。
そもそも森永卓郎さんの治療が学ぶべきものがあるというなら、たたえる前に専門家の目で検証してみてほしい。本人はいくらでも書籍や多様なメディアで語っていてそれが残っているのだから…。
僕は少なくとも「がん闘病日記」と「生きる」を読んだが、標準治療とはかけ離れているように感じたし、「患者主体の医療の重要性を改めて示した」というようなことを井一切感じなかった。逆に「医者とちゃんと信頼関係を築いて治療と向き合ったのか？」と疑問に感じたし。森永さんの治療に関わった病院と医者はちゃんとした医者だったのかもちょっと疑ってしまうようなところがある。
自分の治療に関わる全てのことを公開する必要はもちろんないし、義務もないけれど、知名度があり社会に訴える力の大きい方が堂々と標準治療と自由診療を併用していることを書いていることを問題視すべきじゃないでしょうか。
前回のブログで書きましたが、初回の抗がん剤を入院してではなく通院して行い（医者が推奨したか知りませんが）、体調悪くなったのに病院に行かず家で過ごし、保険診療になっていない名前も出せない新薬を点滴して体が回復したという人のどこを見て「学ぶべき点が多かった」のでしょうか？
今回はここまで。
森永さんの書籍を読んで思ったことは数多いので、まだまだ書くと思います。
次は「原発不明がん」と判断されるに至った『血液パネル検査』について。
