共病生活(闘病生活)では正しい情報を身に着けて、変な治療法に騙されないことが非常に重要だと思います。患者にとっては寄り道している暇なんてないんです。でも世の中には、トンデモない情報が量・質ともに転がっていますので、足をとられないようにしないといけません。
道端に転がる石ころがダイヤモンドの可能性があるのかもしれませんが、その確率は自分が癌になるよりも相当低いものだと思います。『溺れる者は藁をもつかむ』といいますが、本当に藁をつかんだら溺れてしまいます。そんなものムシムシ。
ということで、本やネットの記事、どんなことに注意して読むようにしているのかをまとめてみました。
①タイトルをチェック
本屋では表紙とタイトルにビビッと惹かれるものですし、ネット記事はキャッチーなタイトルで思わずクリックしがちです。なのでタイトルは要チェック。
「〇〇をやめなさい」「〇〇は危険」「これを食べたら癌になる」「この治療方法が良い」「これで癌が消える」など様々な言葉を並べて私たちにアピールしてきます。自分が参考にするかどうかは中身を読んでみないとわかりませが、『これをやめないと病気になる』系のタイトルや『これだけで病気が治る』系のタイトルは胡散臭いなという目で見ることにしています。
(ꐦ°᷄д°᷅)<恐怖を植え付けて脅してくるな!
(ꐦ°᷄д°᷅)<変な希望を持たせるな!
ヤバイタイトルはそれだけで罪だと思います。売れないと出版社にとっては商売にならないのでしょうが、医療系でそんなことせんでええやろ!と思います。本当にタイトルに書いてあることが100%事実なら、すでに世の中そうなっているはず。〇〇先生の本だけが真実を語っているということはまずないでしょう。100%真に受けるのは非常に危険だと思います。医師や研究者なら論文書いて世界に認められてほしい。「食事で癌が消えた」系の本が100%事実なら研究発表したらノーベル賞ものではないでしょうか?
②著者は何をしている人?
表紙の次に見るのは「はじめに」ではなく、著者のプロフィールです。情報を発信してくれている人の職業は医者?ジャーナリスト?編集者?大学教授?
僕が注意しているポイントは「開業医」かどうかです。あくまで僕の経験でしかないのですが、開業医のお医者さんの場合、自分の治療方法を売り込むような書籍が多いと感じています。
書籍の中には治療に効果があった例として、自分のクリニックでの事例を紹介しています。当然効果があったということなのでしょうが、効果が無かった、逆に悪化したというケースは本当になかったのでしょうか?良いところばかり紹介して、まるでこの治療方法が唯一の解決策だとの主張はあまりにアンフェアではないでしょうか。
そうは言っても「劇的な効果があった」と本に書いてあるじゃないか!と思うかもしれませんが、ではクリニックに良い治療成績が集まるロジックを考えてみましょう。
- 効果があると感じた人がクリニックに通い続ける
- (1)の人が口コミなどで評判を広げる
- クリニックに通う人が増える
- (3)で増えた人の中には効果を感じれず通院をやめる人がいる
- クリニックには効果有りの人だけが残る
- クリニックの医者は永遠と効果有りの人だけ診ることになる
こんな感じですか…。そりゃ成功例だけを数えれば良い結果しか集まらないわけで…そんな『事実』に基づいた情報に信憑性があるのか…僕としては胡散臭いなと思うしだいです。自分の治療方法を売り込みたいわけですから、悪いことは書きません。その辺を差っ引いて読む必要があると思います。
③読破後タイトルに戻る
読み終わった時に感じた「著者が一番言いたいこと」は「本のタイトル」「記事のタイトル」とリンクしているでしょうか?大きくずれていると感じることがあったら、それは表紙が誇大広告だったということです。本当に言いたいことを隠していた本や記事を信じられますか?
健康情報は本や記事だけでなく、ユーチューバーやSNSでインフルエンサーも発信していて、コレがいい、アレがいい、アッチはダメ、コッチはダメなどなど、本当に量だけは多い。書籍であればアマゾンの評価コメントのように☆5つの良い評価をしている人もいれば、Twitterのインフルエンサーのコメントには私も効果バツグンでしたといった内容がつきものです。でもそれって本当に信じていいんでしょうか?
命や健康に関わることですから、信じていい情報かどうか、ちゃんと判断したいなと思って情報にふれるようにしています。そして、「わかったつもり」になるのが一番危険だということも頭の片隅に置いておくべき。というわけで、今日も1冊読みたいなと思います。